法人営業力強化 感覚的営業から科学的営業への変革 Strategic Selling® 導入事例 (ワトソンシリンダー社 : 高圧シリンダー製造)

ワトソンシリンダー社は、高圧スチールシリンダーのメーカーです。優れた製品と顧客ロイヤリティに根ざした長い伝統があります。
同社では営業およびマーケティング活動の全面的な見直しや戦略的な営業プロセスの構築によって売上状況や顧客情報の活用を高度化し、売上および利益を向上させました。

背景

Hong Kong. View from directly below an old apartment building in Kowloon.

ワトソンシリンダー社は、ワトソン・ブランドの高圧スチールシリンダーを製造しており、製品の軽量さと安全性の高さに定評があります。

カイエンバーグにある工場では、年間 63万個のシリンダーを製造し、60カ国以上に輸出しています。工業ガスおよび天然ガス、ダイビング、医療用の呼吸器、消火器など様々な用途で、BOC社、エアプロダクツ社、エアリキッドグループ社などで使われています。

1998年まで同族経営の会社でしたが、その後、米国に本社がある高圧シリンダーの大手グローバル企業のワトソンインダストリー社のグループ会社となりました。

社長のデービッド・ジェー・ケリー社長は、売上高8000万ユーロの高圧シリンダー事業を担当するために、2001年に着任しました。
ケリー社長は、チェコ国内の事業責任者でもあります。

LPG用低圧シリンダーや、ボルボ社やMAN社にOEMの大型トラック用のエアタンクを製造し、売上は2000万ユーロを上回っています。

過去5年間、売上は急増し、営業利益も大幅に増加しました。スチールに対する市場の根強い需要に支えられた価格の上昇を考慮しても、売上高は業績が好調であることを物語っています。

「売上にはいろいろな要素が影響しますが、Strategic Selling®がなければ、我が社の営業変革は不可能だったことは確かです」とケリー社長。

ワトソンシリンダー社は、統一された営業プロセスとしてミラーハイマン手法を採用し、営業活動の全面的な見直しを行いました。

ワトソンシリンダー社では、ミラーハイマン手法を、主に営業活動の分析に使いました。営業訪問の準備や交渉を重視するほかの研修コンサルティング会社から集めた多くの課題にも、この手法を適用しました。 マーケティングの課題と統合されたStrategic Selling®は、業績に大きな影響を与えました。

営業プロフェッショナルへの変革

当初、ケリー社長の最優先課題は、生産部門の問題に対処することでした。あるとき、営業部門に目を向けてみると、会社が岐路に立っていることが明らかになりました。

ケリー社長は、「顧客は限度を超える要求をし、営業は「直感」や長年にわたる顧客との親密な関係性に基づいて行われていました。正式な営業プロセスがなかったため、最適価格よりも安い価格での受注がまかり通っていました」と語っています。

新たに数人のセールスを採用したことが、既存の営業活動を再検討するよい機会になりました。さらに、業界内の購買の専門家、特にワトソンシリンダー社のほぼ半数を占める大手法人顧客における購買の専門家は大きく変わっていたことが重大なきっかけとなりました。

「テーブルの反対側では、大きな変化が起きていて、感覚的な営業方法はもはやそぐわなくなっていました。優れた営業組織を作るには、状況を徹底的に分析し、見落としがないと確信できる強固なプロセスが必要でした。それに、チームセリングにしたかったのです」

ケリー社長は、以前勤務していた会社でStrategic Selling® を10年以上使っており、うまく運用していました。そのためワトソンシリンダー社が次の目標を達成することには自信がありました。

  1. 営業活動の効率化
  2. 「最適な」顧客の発掘
  3. 低価格案件の低減

「当然売上の増加を望んでいました。そのためには、営業の成功に向けて、社員に構造化された思考プロセスと知識を移行させるフレームワークの必要性を認識させなければなりませんでした」

常態化していた長いリードタイムを短縮し、利益を上げるための対策も講じました。
特に、発注は前もって6~8ヵ月前に行いました。現在では、航空券の料金を、ある一定期間の需要と供給に基づいて設定する航空会社を見習って、顧客の都合で3ヵ月以内のデリバリーを希望した場合は、ワトソンシリンダー社は割増価格を要求するようになりました。

全員が同じフレームワークをもって

2004年春に、初めてのStrategic Selling® ワークショップを開催しました。最初は、顧客サービス担当者も含め12人が参加しました。その後、セールスや経営陣も含め、オーストリアやチェコから30~40人がワークショップに参加しました。当初、セールスや顧客サービス担当者は新しいやりかたに消極的で、ワークショップで説明されていることの大半はすでにやってきたと言っていました。
しかし、再建策の一環として、新進気鋭の社員が新たに入社すると、態度は一転しました。

「今では、Strategic Selling® は、不可欠なものとなっています。ブルーシートは各顧客ファイルに保管され、顧客を定期的に分析するために使用しています」

ブルーシートでは、影響力の大きい関係者をすべて把握できているか、顧客のビジネス上の課題は何かについてセールスの考えを重視します。ブルーシートには、契約交渉を行う本社や、契約後に製品を使用する子会社の主要な連絡先情報も記録されています。

ミラーハイマン手法を使って、6週間ごとにグループミーティングで重要顧客のレビューを行っています。当初は売上が100万ユーロ以上の顧客に限定していましたが、顧客情報の基盤が整ったので、その基準を下げました。壁にブルーシートの情報をプロジェクターで映し出し、チームで課題に取り組んでいます。ケリー社長の言葉で言うならば、「強みをいぶし出し」ているということです。

「このプロセスによって、顧客サービス担当者も含め全員が、顧客に対し同じフレームワークを持つことができるようになります。また、全員が同じ用語を使うので、簡単に使いこなすことができ、共通の目的意識を持つことができるようになります」

「チームスピリットと協力関係が強化されます。他の社員の立場と問題点を理解することができます。したがって、営業部門と生産部門間の長年の対立などなくなりました」

理想の顧客像

ケリー社長によると、最大の突破口は「理想の顧客像」というミラーハイマン手法の採用と、それによってもたらされた価値でした。

「この考え方で、戦略上の適合性、企業文化との適合性、企業哲学などの特に重視すべき基準に基づいて、ワトソンシリンダー社の様々なレベルの顧客を理想的な顧客なのかどうかを検討しました。」

「この理想の顧客像の作成によって、社員は顧客分析の重要性や、顧客のビジネスに合わない場合はその案件を中止する根拠を論理的に理解することができます」

Strategic Selling® が企業文化に広く全体に浸透したので、年中無休の操業体制に移行するための承認を得るときにも、この考え方を使いました。オーストリアの法律上の承認を得るには、地域レベルでも国内レベルでも、組合との幅広い協議や交渉が必要です。成功する絶好のチャンスをものにするために、経営陣はブルーシートの考え方を使って、状況を分析し、意思決定に関わるすべての関係者をしっかりと把握しました。

こうした中で、ワトソンシリンダー社はミラーハイマンへの投資を続けています。顧客接点を担当する新入社員は、Strategic Selling® の公開ワークショップに参加します。
20数人のセールス、顧客サービス担当者、シニアマネージャーは、“Executive Impact ”ワークショップに参加する予定です。これは、調査で特定された5つの意思決定スタイルに基づいて、幹部レベルの決定方法に適した営業戦略のマッピングができるように設計されています。
Large Account Management Process℠ (LAMP®)の導入も計画中で、これは重要顧客担当マネージャ-のトレーニングの一環として取り入れる予定です。

共通の営業プロセスと言葉があることは、営業実績にプラスとなりました。そのメリットの影響はさらに広範囲に及ぶとケリー社長は述べています。

「営業を理解することは、ビジネスの成功にとって不可欠です。ミラーハイマン手法は、経営幹部を志すすべての人々にとって幹部育成のための重要な手法と言えるでしょう」

*本事例の著作権は、ミラーハイマングループに所属します。

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