環境変化の大きいジェネリック業界を「誰もやらないなら、やってみよう」精神でリードする
意図的に自己否定する文化を根付かせ自分自身の行動を変えられる組織に

第一三共エスファ株式会社様事例

第一三共エスファ株式会社様
第一三共エスファ株式会社様のロゴ

第一三共グループの国内ジェネリック医薬品事業会社として2010年4月に設立。2017年より革新的なジェネリック医薬品であるオーソライズド・ジェネリック( AG )の展開を契機にジェネリック業界国内シェア5位へと躍進。「誰もやらないなら、やってみよう」をモットーに、ジェネリック医薬品のイノベーターとして業界の先駆けとなる取り組みを展開している。

意図的な自己否定という言葉にピンときた

義若 博人 第一三共エスファ株式会社 代表取締役社長
義若 博人

第一三共エスファは2010年に設立された新しい会社で、第一三共グループのジェネリック医薬品を事業展開する会社として設立されました。当初、通常のジェネリック医薬品の販売を中心にビジネスを展開していましたが、2017年にジェネリック業界の常識を覆すような商品であるオーソライズド・ジェネリック(AG)注記6製品を販売できる機会を得て、新しいチャレンジが始まろうとしていました。

当社は第一三共グループから転籍した社員が中心であるため、ジェネリックではなく新薬分野で経験を積んできた人が多くを占めます。しかしながら、新薬とジェネリックのビジネスモデルは、同じ薬というカテゴリーの製品でありながら、まったく異なるビジネスモデルです。そのため新薬での成功体験が大きいほど、過去の成功体験に引きずられて、なかなか大きな行動の転換ができない状況がありました。うまく行動を転換できた社員が高いパフォーマンスを出していることもわかっていたため、まさに人の行動と意識の変革が課題でした。

そんな悩みを抱えていたときに、ちょうどお誘いいただいたのが人材開発白書2016シンポジウム「ミドルの自己変革力」でした。そこで紹介されていた「意図的な自己否定」という言葉にピンときました。人の意識や行動を変えようと思ったとき、何らかの自己否定が必要なことは常々感じていました。しかし、ただ自己否定というと、過去の成功体験を捨てることへの抵抗感があったり、中には人格否定と感じたりする人もいます。
ここに「意図的」という言葉が加わることで、他者に一方的に否定をされるのではなく、自らの意志で自分自身を見直すという意味合いが鮮明になります。当時、抱えている課題を解決する糸口としてしっくりきました。

実際にシンポジウムの中でどれだけ自己否定ができるのかを試すセルフチェックがあり、私自身もそれを経験して簡単にできるものではないと体感しました。また、その内容を他の人と共有して会話をすることで、新たな気づきを得る経験をしました。今までに無かった視点を得ることができ、これをぜひ全社を挙げて取り組んでみたいと感じました。

  • 注記 オーソライズド・ジェネリック(AG)とは先発医薬品(新薬)を製造するメーカーから特許等の許諾を受けて、原薬、添加物、製造方法まで先発医薬品と同一なジェネリック医薬品

顧客の思いを実現してくれるという信頼

私と富士ゼロックス総合教育研究所(現 パーソル総合研究所)との関わりは2002年までさかのぼります。私自身が三共(現第一三共)勤務時代に現在の小串社長と営業マネジメント強化のプロジェクトを共にする機会がありました。当時のプロジェクトで、富士ゼロックス総合教育研究所(現 パーソル総合研究所)は私たち顧客の思いを実現してくれる企業だという印象があり、非常に信頼感がありました。そのため今回の自己変革をテーマにした新たなプロジェクトの立ち上げも安心して相談することができました。

本プロジェクトは、マネジャー(部長・グループ長)を対象として、まず初めにホーガンアセスメント注記と多面評価による自己分析を行っています。自分自身を客観的に知り、あるべき姿との差を知ることが自己否定の第一歩となるよう依頼しました。また、本プロジェクトを単なる研修として終わらせたくないという思いから、各自の業務と連動させて「自己変革プランシート」を作成し、業務の中で自己変革のPDCAを推進する計画としました。

もちろん最初からうまくいったわけではなく、実際に自己分析のデータが出てくると、結果を受け入れられない人、非常にネガティブに受け止める人もいました。しかし、コーチの皆様がフェイストゥフェイスで丁寧にフォローをしてくれたことが効果的でした。そのフォローのレベルが非常に高かったため、悪い数字の部分もポジティブに伝え、次の行動につなげるためのアドバイスに変えてくれたと評価しています。

  • 注記 ホーガンアセスメントとはリーダーの強みとプレッシャー下のリスク行動、価値観を診断するパーソナリティテストです。認定を受けたコーチによるフィードバックコーチングを受けることで、各人の深い気づきと内省を促進し、戦略的に自己認識に導きます。

自己変革プロジェクト展開スケジュール

「やめること」を意識することで「続けること」も鮮明になる

 

自己変革のPDCAを推し進める上でいくつか留意したポイントがありました。ひとつは個々の行動を「続けること」「やめること」「新しく始めること」の枠組みで目標を立て、実践を通して評価をしていくことです。特に「やめること」は意図的な自己否定につながる重要なポイントと考えました。まさに「やめること」は大きく変われるチャンスです。そのため、最も難しい「やめること」を最も重視し、当たり前と思っていることも改めてその行動が必要かを見直すきっかけとしました。

もう一つのポイントは、自己変革プランシートを評価するマネジャー自身が、同じシートで自らも評価されるということです。どの階層でも同じ自己変革プランシートを使うことで、評価の軸となる考え方が浸透し、共通言語になります。上長の指導も部下の立場を意識したフィードバックとなり、上長がしっかりと部下の変革のために背中を押せるようになると考えました。

意図的な自己否定が共通言語になり、自己変革の素地ができあがってきた

人の変革という簡単ではないテーマにおいて、成果はすぐにでてくるものではありません。特に、今回のプロジェクトでは大きなビジネスチャンスに関する情報がコンフィデンシャルであり、事前に知らされていたのは一部の参加者だけという事情がありました。多くの参加者は変わることの意義を知らされないまま自己変革プロジェクトを行ったため、変化の必要性が腹落ちしていなかったマネジャーは、なかなか行動の転換までの変化は現れませんでした。しかし、そんな中でもはっきりと見えてきた成果は、

  • 「意図的な自己否定」という言葉が共通言語になったこと
  • 「続けること」「やめること」「新しく始めること」のフレームワークで考えることが根付きだしたこと
  • 客観的な評価や他者から評価されることに対する抵抗感がなくなったこと

が挙げられます。これらは非常に大きなことで、コンフィデンシャルが解禁され、変わる意義が周知されたときに、変化を受け入れる素地ができあがっていたと思います。

私の目指している組織像は「失敗の共有」ができる組織です。成果の共有はどの会社でもよく行われます。当社では「誰もやらないなら、やってみよう」というスローガンがありますが、挑戦を促すためには同時に失敗しても大丈夫だということが浸透していなければなりません。自分の弱みをさらけ出し「失敗の共有」ができる組織になることで、新しい挑戦がしやすい土壌ができる。その基礎となる失敗の共有を恐れない文化が根付きつつあると感じています。

医療制度の維持に貢献するために

富士ゼロックス総合教育研究所(現 パーソル総合研究所)とは長いお付き合いの中での信頼感があったおかげで、言いたいことが言える関係性ができていたことは本プロジェクトを進める上で大変助かりました。当社側の意見も全身で受け止めていただき、粘り強く提案内容のすり合わせを行い、プロジェクトを推進してくれたことに非常に感謝しています。2002年の当初の印象から変わらず、顧客志向が徹底されて、スタッフが誠実で素晴らしいと感じています。今回ご一緒して、さらに評価は高まりました。

ジェネリック医薬品は病気を治療することはさることながら、医療費の削減を推進し、国民皆保険制度の維持に貢献する大変意義のあるビジネスです。社員が自ら自己変革し、会社の成果を実現することは、ひいては社会へ貢献することにもつながります。富士ゼロックス総合教育研究所(現 パーソル総合研究所)には、意図的に自己否定をする文化を組織に根付かせ、私たちが日本の医療制度へもしっかりと貢献できるよう今後ともご支援いただきたいと存じます。

第一三共エスファならではの人材育成を追い求めて

新堰 毅 経営管理部長
新堰 毅

尾崎 智哉 経営管理部 主幹
尾崎 智哉

新堰 経営管理部は、事業戦略・経営戦略といった中長期計画策定から予算管理・総務・人事・広報など営業・信頼性保証・開発以外のすべてを担う部門です。私自身は、会社の立ち上げ準備のために社長とともに集められた20名のメンバーの一人でした。2010年4月から営業開始の10月まで約半年をかけ、会社の骨格を作り上げました。

第一三共グループと足並みをそろえて業務を展開しているものの、長く続く会社と新しい会社では事業も文化も異なります。当初より、人材育成面でも自分たちの現状に照らし合わせて何かできないだろうか、という思いがありました。

当社のメンバーは、第一三共において先発医薬品で実績を上げてきたメンバーが中心です。ともすれば、後発品であるジェネリックに転換されないように戦っていたメンバーでもあります。それがある日、直前まで戦っていたジェネリックを推進しなければならない。環境は180度変わったといってよい状況でした。また、第一三共という肩書から第一三共エスファになり立場もがらりと変わります。お客様の関係性も、お願いされる立場からお願いする立場に逆転しました。おそらく、一人ひとりが大変な苦労をして、やり方を変えながら頑張ってきたと思います。それでも、過去の延長線になってしまい、なかなか現実とのギャップが埋まらないという経験を多くの人がしていたと感じています。

尾崎 私は経営管理部のなかでも総務・人事を中心に統括をしています。2015年までは社員は第一三共グループからの出向であったことから、グループ共通の人事制度や研修を活用して人材育成を行っていました。2015年に全社員が第一三共エスファに転籍し自立化を目指す中で、会社の骨格が徐々にしっかりしてきて、エスファならではのものとは何か?を模索するようになりました。実際、私自身も新しい会社に来て、どうしても前の職場との比較で取り組んでしまう部分があり、このままではよくないとの意識がありました。そんなとき、当社にマッチしたものがあると社長から紹介を受け、本プロジェクトを具体的な形に仕上げ、推進していくことになりました。

山本 義若社長からのご紹介を受け、事務局の皆様との検討を重ねながら、具体的なプランを練り上げていきました。計画を立案するにあたり最も重視したことは、単なる研修で終わらせないこと。そのため、業務に落とし込んで行動を変える、また上司やメンバーを巻き込み周囲からのフィードバックをもらいながら意図的に自己否定する仕組みを考えました。

実際には、自分を客観的に知るための自己分析・多面評価を行い自己変革のテーマを上司や弊社フィードバックコーチと検討しました。その後、自己変革プランシートを共通のプラットフォームにしながら、現場の業務レベルでのPDCAを積み重ねる計画としました。

新堰 自己否定には他者から否定されるという意味合いがあり、決してポジティブな言葉ではありません。他者から否定されるなんて進んでやりたいものではないのに、自分からやるのはもっと難易度が高い。やはりプロジェクトを進める中で、自己否定が必要だと理解はできるが、受け入れがたいという人がおり、抵抗感は大変大きかったと記憶しています。私自身も理解はするができない、そう感じる部分がありました。

しかし、フィードバックのタイミングがひとつの転機でした。私は非常にいいコーチと巡り合えて、今あるデータを前向きにとらえるように導いてもらうことができました。

私は自己評価が他の人に比べ大変低く、周囲とのギャップが大きいと指摘されました。コーチには「あなたが思うほど周りの人はあなたを低く見ていない」と伝えられ、数字もあり納得感がある説明を受けました。「だから、もっと自信をもってアクションしてよい」と伝えられ、胸がスッとする部分があり、カウンセリングを受けているようでした。多面的に自分を見直す経験を私自身ができたため、各マネジャーにとっても同様に良い機会になったのではないかと感じています。

尾崎 私は人のためにという思いで一生懸命やっているつもりでしたが、思ったより周りからそう思われていないという結果が説明されました。周りからすれば、私が業務を抱えることで業務の中身が見えないので理解ができません。理解がなければ感謝もされず、むしろマイナスになっている側面がありました。フィードバックを受け、ミーティングをする際も、情報や業務を抱えすぎずに早く開示していくように心がけました。すると、周りの対応もスムーズになっていきました。

今回のプロジェクトでは、私たちがもっていないノウハウやツール、進め方などがふんだんに盛り込まれていました。今後もメンバーが変わっていきます。転籍した者、転職した者が同じ土俵で、マインドチェンジができるかということも新たな課題となります。プロジェクトで得たノウハウをしっかりと身に付けて、エスファならではの人材育成として定着させていきたいと思います。

新堰 今後も、ジェネリックをはじめ医療薬価制度はめまぐるしく変化することが予想されます。そういった環境変化に対応する意味でも、組織を強靭な体質にしていかなければなりません。今回のプロジェクトは、本当に良いきっかけになったと感謝しています。

特に、自社にはない異なる視点でのアドバイス・提案が貴重でした。ありがたいパートナーを得たと感謝しています。たまたま今回は自己変革というテーマでしたが、定期的に新たな視点をご提供いただき、今後も私たちだけでは経験できないような刺激をもらえると大変嬉しいです。

多面診断結果と自己アセスメント結果→自己変革プランシート

自己変革プロジェクトのPDCAを現場で実践

神庭 正晴 信頼性保証部 品質保証グループ長
医薬品等品質保証責任者
神庭 正晴

間野 直明 営業本部 東日本統括部 東北営業部長
間野 直明

神庭 私は信頼性保証部という部署で、医薬品製造販売業者としての品質保証業務を担当しています。スタートミーティングで自己変革の必要性を問われたときに、コンフィデンシャルな情報もある程度把握していたため、必要性はすぐに理解できました。しかし、実際に多面評価のフィードバックを受けてみると、他者からの評価を受け入れるのは容易ではありませんでした。

例えば、「忙しそうで話しかけにくい」と他者には見えていたり、専門的な知識が少ない人には私からのフィードバックがすぐに読み解けない、十分に指示が伝わっていないという指摘を受けました。自分では伝わったと思っていたことが、思ったよりも伝わっていないと認識させられました。

間野 私が担当する営業部門では、研修の具体的な目的は伏せられた状態でプロジェクトがスタートしました。自己変革を前提に研修を受けることが初めてで戸惑いはありました。とはいえ、それほどの環境変化があるということは、会社として大きく飛躍するチャンスがあり、私たちも覚悟しなければならないと感じました。

ただ、やはり実際に言葉で指摘をされると苦しい部分もあります。自覚している部分を指摘されることもあれば、的外れかなと思うコメントもあります。これらをどう受け止めるべきかなど悩みもありました。

山本 多面評価では厳しい声が寄せられることもあります。しかしコメントの多くは、その人のすべてを知っての評価ではありません。ある場面のスナップショットのように、その人との関わりの記憶が瞬間的に記録されたものです。そのコメントをすべて自身の評価として捉えるのではなく、なぜそのような行動をとったのか?自分の役割や組織の成長を考えたときに変えるべきか?とご自身と向き合い省察することが大事です。変えた方がよいと認識できたら行動を変えてみる、と考えると耳の痛いコメントもポジティブに受け止められると思います。

神庭 コーチのアドバイスを受け、メンバーからのコメントも言葉どおりではなく、真意をくみ取るように心がけました。フィードバックを受けた後は、なるべくメンバー個々の状況を見て、経験の浅い人や深い人、別の専門性を持つ人、自分で考えたほうが本人の成長につながる人など、その人その人に合わせたフィードバックを考えるようになりました。また、必要な専門性がまだ不足しているメンバーには勉強会を継続的に開催し、部門内のメンバーの底上げにも力を注ぎました。

間野 私には「仕事を抱え込みすぎだ」という指摘がありました。メンバーがそう考えているということは、同時に助けたいと心配してくれている部分もあると気づきました。従来は、その仕事を部下に依頼すれば大変だろう、過度な負担かもしれないと考え自分でやっていましたが、メンバーを信頼して仕事を分担してみました。いざ何かを依頼してみると、頼まれた側は困るどころか役に立てると喜んでもらえる場面もあり、メンバーを大変誇らしく感じました。自己変革の過程で、周りの見え方も徐々に変わったと思います。

神庭 自己変革プランシートを使って実際に改善すべきことをメンバーを前に発表してみると、一方的に自分が変わるだけでなく、メンバーと共に改善点を探るようになり、結果的に人間関係もより良好になりました。現在、大きな転換を経て、外資系や海外の製造所が増え、これまでとは異なるパートナー企業との付き合い方のパターンが出てきました。そうなると、海外の製造所が日本の制度に合わせるには?また、英語でのやり取りを円滑に進めるには?といった新しい課題に向きあわなければなりません。チームワークが高まっていたおかげで、そういった新しい波もうまく超えている部分があります。部門長としては、個々の技術員の能力が高まり、自分の責任で自信をもって仕事ができるようになることが目標です。個々のメンバーが独り立ちできて、その仕事を楽しめる・気持ちの上で余裕をもって仕事をしてもらえるように、必要なサポートをしていきたいと考えています。今回のプロジェクトを通じて、その目標へと少しずつ駒を進めることができたと思います。

間野 自己変革することをメンバーの前で発表するのは大変照れくさかったのですが、風通しのよい組織をつくるにあたって有意義だったと感じています。営業部門は、雇用形態や経験の差が大きい部門です。多様なメンバーがいるため、管理者だけで全体に目を配ることが難しく、気づいたことがあったら誰でも発言ができる場を作ることを宣言して、取り組みました。全員がそうなったわけではありませんが、フランクになんでも言えるような風土ができて、実際に失敗するかもしれないという情報が事前に共有されやすくなりました。

現在、商品力が強いおかげもあり、営業成果が先行していますが、自己変革と向き合い、苦労をしてきた上での成果とそうでない成果では大きな違いがあると思います。コミュニケーションが増えた分、メンバーの期待値が上がった部分もあるので、結果としてはまだまだできていない部分がありますが、これからも一人ひとりのメンバーに向き合い、より高いチームレベルを目指したいと思います。

インタビュー後記

山本 実

富士ゼロックス総合教育研究所
(現 パーソル総合研究所)
シニアコンサルタント 山本 実

Profile:富士通総研を経て、2001年より当社にて人材育成のコンサルティングに従事。戦略の実行力を高める組織開発ワークショップや、リーダーシップ強化プログラムを開発し、ファシリテーション、コーチングをしながら自己変革プロジェクトを推進する。
Hogan Assessments 認定マスタートレーナー

本プロジェクトは第一三共エスファが過去に経験したことのない厳しい環境変化に対応できる強い組織へ変革するために、まずはマネジャーが自ら行動を変える取り組みとしてスタートしました。自己変革のきっかけを何にするか、また変革行動をどう定着させるかが、プロジェクトの鍵と考え、(1)多面評価/パーソナリティアセスメントによる自己理解と(2)自己変革テーマプランの実践フォローを軸に進めました。結果、行動を変えて周囲の見る目が変わった方、行動を変えているつもりでもその意図が伝わらない方、変革できない自分と闘っている方など、それぞれにドラマがありました。私もコーチとして携わり、自分の強みを再認識して自信になった、課題を意識して周囲と関わることができるようになった等のコメントを頂いて、自己と向き合い内省する効果を改めて感じました。自己変革はやらされ感をもって変えても真の意味で定着しません。自発的に自己変革を継続し、‘意図的な自己否定’が共通言語となって第一三共エスファの組織文化として根付き、会社の更なる成長へとつながるよう今後もご支援していきたいと思います。

取材日:2017年10月。所属・役職は取材当時のものです。

※富士ゼロックス総合教育研究所は、2019年7月パーソルラーニング株式会社に、
2021年4月株式会社パーソル総合研究所に社名変更しました。

人材開発・組織開発

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